おかげさまでありがとうございます。
今月は、しっかりと功徳を積んでいただきたいと思います。
先月の大祭にお参りに来られた方はご存知だと思いますが、どう見ても消えそうにない護摩の火が消えてしまいました。また、夜中の行の最中に、周りは本来は真っ暗なのに、カメラのフラッシュが光ったかのように辺り一帯が白く光る感覚があり、これが雷なのかミサイルによる爆発のようなものなのかは分かりませんが、非常に気持ち悪く恐ろしく感じる事がありました。今月だけでなく、今年来年と色々と気をつけなければいけないと感じております。では何を気をつけるのか?もちろん防災を心がけて、それに備える事は大事でしょう。しかしいくら備えがあっても、その時に居る場所によって、それが全く役に立たない事もあります。やはり、大難が小難、小難が無難で済ませていただく為には功徳を積む事に尽きると思います。
功徳の積み方は色々とあります。もちろん供養をする事もその中の一つですが、総代の方を見ていて、神仏に帰依するというのは計り知れない功徳をいただくのだなと感じております。皆さんがご存知のように、総代は太魂院の年中行事をつつがなく行う事を主な役割として担ってくれています。その中で、自分の持てるものを全て神仏に捧げ、献身的に役目にあたってくれています。大祭の前には奉納演芸の打ち合わせや練習を重ねる事で時間を惜しみなく使われますし、夏祭りの前にはあの暑い中で一日中かけて準備をし体力を惜しみなく捧げられます。また経済面でも、浄財という形で信者さんの先頭に立ってこのお堂を支えてくれています。そんな総代と話していると、やはり喜びの報告を聞く事も多いのです。ある方は出世されたと言われ、良かったねと話していたのですが、詳しく聞くと自分の分野では前例のない大出世だそうで、今後どうなっていくかは想像も出来ない状況だと言われます。またある方は、5年かけても成功率が五分五分というものに挑戦されていたのですが、最初の一回で上手くいったと言われるのです。それも試験のような能力や努力を問われるものではなく、くじ引きのような運によるものだと言うのだから驚きです。この様に普通では考えにくい喜びがあるのは、総代が神仏の御加護に感謝し献身的に帰依された功徳の賜物だと思います。
今日お参りの方にもそれぞれ願いがあるでしょうし、それを神にお願いされる事はもちろんなされば良いと思います。しかし、自分の事ばかりでは結局は上手くいきません。功徳を積むという中でも、見返りを求めない感謝の気持ちで神仏に帰依する事は何よりも大きな功徳になると思います。どうか感謝と慈悲の心で功徳を積んでください。功徳というのは積み重ねが大事ですから、今積もうと思っても、そんなに大きく積めるものでもありません。小さな功徳を大きく積み重ねる事によって、皆さんが大難が小難、小難が無難で無事に過ごされる事を願っております。
おかげさまでありがとうございます。
合掌
浅田 芳順
(令和六年十一月一日 法話より)